ここち

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覆面作家企画7〜後書き〜

『覆面作家企画7』会場はこちら。

覆面作家企画7 後書きテンプレート使用
(例の日本語訳、あります……!)

■作者名

 アヤキリュウ
 たぶん「アヤキ」が苗字……。個人サイト内のクレジット等、旧名義の「桐生愛子」のままですが、同一人物です。

■サイト名&アドレス

 ここち亭(http://oct.opal.ne.jp/
 Twitter: @ayaki_ryu

■参加ブロック、作品番号、作品タイトル、作品アドレス

D07 Over the Rainbow:いつか輝ける虹の下で
http://hkmnsk7.tumblr.com/d07.html

■ジャンル

 青春小説?

■あらすじ

 二年前に父親の仕事の都合で日本からサンフランシスコに引っ越して来た主人公が、帰国する日の朝、サンフランシスコで出会った大切な親友ジーンに手紙を書く……というお話。
 ……なんですが、まぁ、実は色々仕込んであるのが、分かる人には分かる仕様でございまして、「ほとんど英語」の問題作ゆえ、さっぱり話が分からなかったという方もいらっしゃると思われるので、作者としてはこういうつもりで書いていましたよ、という日本語対訳版を御用意いたしました!

Over the Rainbow:いつか輝ける虹の下で(日本語対訳版)

 自力で読解された方にもより理解を深めていただけるよう、簡単な解説も付しております。
 なお、以下のテンプレ回答は、最低限、作品(解説付きの日本語対訳版でも解説なしの企画サイト版でも)を一読した上でお読みいただけると幸いです。ネタバレ盛り沢山なので。

 そしてこの先、お前は一体何をそんなに語ることがあるのか……というくらい長い、です。(苦笑)
 大体の執筆意図は日本語対訳版に付した用語解説の中で語っておりますので、お急ぎの方はそちらだけでも十分かと。

■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。

http://oct.opal.ne.jp/maskwriter7_1.htm

■推理をかわすための作戦は?

 特にないのですが、強いて言うなら、本文がほとんど英語……というところでしょうか。(しれっと)

■作品のネタを思いついたきっかけは?

 前回第6回に覆面作家としては参加できなかったことが残念で(於來さんにお声掛けいただいたおかげで勇気を出して感想書きとして参加したら、Twitterでの推理合戦の盛り上がりがとても魅力的で)、次回があったら次こそは絶対に参加したい……探偵諸氏をあっと言わせるものを必ず出そう……と熱い思いを募らせるうちに、「本文を全文英語にしたら、文体の癖とか分からなくなるんじゃない?」と閃いて!
 とは言え、推理をかわすためだけに全文英語……はあまりにもあんまりだと思ったので、日本語文も混ぜて日本語部分だけ読んでもおおまかな話の筋が分かるようにして、かつ、英語ならではの叙述トリック的なものを入れて、英語が読めると少しお得な感じにすること……を考えました。
 それで、herとかhisとかの代名詞使いでさりげなく性別を明示してそれをオチとする的なことを考えていたのですが、手紙文だと三人称は出てこないので、カタカナで書くと男女両方あり得るけれど、英語で綴ると男性名か女性名かがはっきりする名前……としてジーンを見つけてきました。
 女性名のジーンはJeanと綴るので、Geneと綴ればそれは男性名であるEugene(ユージーン)の愛称……というわけです。だから、英語文化に詳しい方なら、「Dear Gene,」でジーンの性別は「男の子」と思って読んだはず……です。Geneが男性名であることに気付かない人は、ジーンを女性と思って読了したかもしれませんが、それはそれでいいと思って書きました、テーマを踏まえた上で意図的に(詳細は日本語対訳版に付した解説を参照のこと)。

 英語が苦手な方を中心に、「D07の鬼ー!」という悲鳴や「次回以降は外国語使用に制限が必要では…」という御指摘も頂きましたが、私は決して推理をかわすためだけで英語にしたわけではなくて、英語で書くからには英語だからこそ生きる仕掛けをしようと考えましたし(最終的に生きなかったかもしれないけれど)、英語が苦手な方が英語部分を読み飛ばしても話の筋が分かるように日本語でサンドイッチするという構成的配慮もしておりまして……企画の趣旨もよぉく理解した上で諸々狙って書いたものなので(と言うとむしろ性格悪そうに聞こえますが)……何とか御容赦いただきたく……!(^_^;)

■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。

 英語の手紙文!
 初稿をiPhone書いていたのですが、内蔵の辞書機能には本当に助けられました。
 英語でそのまま書いた部分もあれば、日本語で書いてから英語に直した部分もあるのですが、私の英語力の範囲で上手く訳すのはなかなか大変なことでした。上手く訳せないから内容変えよう……とか、まぁ普通にしますよね。(笑)

 また、当初は、英語部分の理解を補う手法として、英語本文に日本語日記文を挟む(あるいは日本語本文に英語日記文を挟む)スタイルを考えていたのですが、それだと文字数制限が厳しい(英語は日本語と比べて同内容でも文字数が増えがちである)ため、試行錯誤の末、日本語本文に英語手紙文を挟み込む形となりました。
 意気込みテンプレの回答に書いた「物語構成を完全に変える大改稿」というのはこの辺りのことです。
 冬木さんが、意気込みテンプレの回答を踏まえて、本作の構成はいじりようがないからアヤキじゃないのでは…と推理してくださいましたが、私が書きたかったこととの関係では英文手紙を日本語文で挟む構成は必ずしも規定路線ではなかったので、いくらでもいじれたのでした(だからこそ、それは提出作品とは「別の作品」と呼び得るものと私は認識していたわけで・苦笑)。

 「ジーン」の名前についてカタカナ表記を先に出すことなど、一応、読み違い誘導も意識しました。『不機嫌なジーン』という女性主人公のテレビドラマが最近(?)あったので、カタカナで「ジーン」と言えば女性名を連想する人の方が日本では多いかな……と思いまして。

 ……とは言え、真面目な話、一番気を使ったのはテーマ的な部分です。
 「ほとんど英語」とか、「どピンクの忍者」とかが予想以上にインパクト大だったようなのですが(特に忍者の方…)、私は、この話をとても真面目に書きました……。
 私自身にとって、間違いなく挑戦的なテーマでしたが、長らく考えて来たことがベースにありまして、決して単にネタに走っただけではない……のです。(ピンク忍者にも真面目な意味があるのですよ…!※日本語対訳版に付属の解説を参照のこと。)
 もちろん、「ほとんど英語」という選択に探偵諸氏への対抗策としての意図が全くなかったわけではないけれども……それはまあ、「きっかけ」程度のもので。
 歩く猫さんが本作についての感想の中で、「ほとんど英語」の理由を「彼はまだ母国語でそれを言葉にできないんだろう」と好意的に解釈してくださいましたが、もしかしたら、英語を使ったのは、作者である私自身に「自らの母語では言葉にできないもの」があったからなのかもしれません。

 この物語の中に、私は様々な「可能性」を込めました。私が仕込んだ「可能性」にほとんど気付かずに読了された方もおられると思いますし、ほとんどの「可能性」に気付いた方もおられるだろうと思います。ただ、私が把握できた限りでは、私がこの作品に仕込んだ全ての「可能性」に言及してくださった方はおりません。
 もちろん、「感想には書かなかったけど気付いていたよ」という方もおられるでしょうが、たとえ気付いていなくても、「それでいい」のです。
 この作品は、意図的に読者に「分からない」ように書かれた作品であり、提出作品そのものだけではなく、この後書きテンプレの回答(及び日本語対訳版に付属の解説)まで見ていただくことで、最終的に「分からなかった」ということを「分かっていただく」ことを目的として書きました(だから、この作品を覆面作家企画に出したのは「後書きテンプレート」があったからという面もあるわけです)。
 私は、読み手の最初の解釈に対して時間差で揺さぶりを掛けたい、読者の思い込みをどーんとひっくり返したい……と思っていました。そういう意味で、「ほとんど英語」ということで最初からひっくり返ってくださった方がいることは大変ありがたいのですが、できればもう一度、ひっくり返っていただけると幸いです。(笑)
 もちろん、一読で「虹」の意味するところに気付き「納得」してくださった方もいらっしゃると思いますが(それはそれでとても嬉しいのですが)、実は、その「納得」さえ唯一の答えではない……「本当にそうなの? なぜそう言えるの? なぜあなたはそう思って“しまった”の?」という問いこそが、私が今回の覆面作品(と後書きテンプレ回答&解説)に込めた「書きたかったもの」です。

 一方で、私が一番懸念していたのは、「当事者」の方々にどう読まれるか、どう受け止められるかということでした。
 私は、長らくこのテーマに関心を持ちながらも、当事者ではない立場で語ることには躊躇いを持っていました。ただ、当事者ではないからこそ語れることもあるかもしれず、また、自分自身が該当者ではないということは必ずしもこのテーマに関して当事者ではないということにはならないのかもしれないとも考え始めています。今回、このような作品を書き上げ、企画参加作品として公開することができたのは、責任を引き受ける覚悟ができるようになったからです。
 「書くこと」への不安がゼロになったわけではありませんが、今の私にできる精一杯の表現をしたつもりなので、お叱りは全て受け止める覚悟をしつつ、私の言葉がせめて皆様に害なすものとならないことを願うばかりです……。

 また、このような挑戦作をあえてこの交流盛んな「覆面作家企画」に投げ込んだことには、意気込みテンプレの回答にも書いたように、この企画の他の参加者の皆様に対する信頼が強くありました。
 「ほとんど英語」の作品なんて、個人サイトに載せていたら、たぶんみんな「即バック」で、まともに読もうという人はほとんどいないと思うのです。でも、この企画なら推理のために読んでくれる人もいるだろう、と。「英語で文体を隠すなんて卑怯だぞ!」とか言いながらも面白がって読んでくれる人がいるだろう、と。
 テーマについても、この企画の過去の参加者の皆様の振る舞いを見ていて、この人たちならその意図を丁寧に読み解いてくれそう、真剣に考えてくれそう……そう考えてのことです。
 今のところ、私のこの期待は裏切られておりません。そもそも主題に気付かなかった方や「読めません」とおっしゃってくださった方、華麗にスルーしてくださった方の反応・無反応も含めて、です。
 本当にありがとうございました。(ぺこり)

 ちなみに、本作についての感想や推理経過において、この作品がほとんど英語であることの意味に触れてくださった方が複数おられましたが、私が執筆時に意識していた限りでは、「ほとんど英語」にしたことは、舞台がサンフランシスコであることによる必然的な結果としての面が強く、英語の一人称「アイ」を生かした叙述トリック……は特に含まれてはおりません。たぶん。(主人公の一人称は冒頭の日本語部分にもあり、ジーンの一人称は一度も出てこないので…)
 一応、ジーンのスペルが叙述トリック的な仕込みでしたが、最後に親切心で「ユージーン」と出してしまったので、スペルが不明でも大丈夫なことになってしまいまして……。

 だから、なぜ英語にしたかと言うと……強いて言うなら、アメリカ人(もしかしたらサンフランシスコ在住の中国人かもしれないけれど、ここでは非日本語ネイティブの英語話者であればよい)のジーンに書く手紙なら主人公は当然英語で書くはずで、それをわざわざ日本語に訳して提示しなければならない理由は何もない……という発想だったのかな、と。(笑)
 作中の事実として主人公が書いた手紙は英語だったわけで、それを日本語に翻訳して示すということは、主人公視点の一人称小説なら、一体誰のためにわざわざ訳してあげるのかということになる……と思うんですよね。日本語訳するからには英語直訳ではなく日本語として自然な手紙文にしたいけれど、そうすると、実際に主人公が書いた手紙とは別のものになってしまうのです。そして、その点を読者に断るために、わざわざ「これは英語の手紙を読者の便宜のために翻訳したものです」と書くのは格好が悪い……。
 主人公もアメリカ人設定で本来英語のところを丸ごと日本語で……なら良かったのですが、主人公が母語とは違う言語で書いた手紙を、何の説明もなしに彼の語りである地の文と同じ言語で書くのは……書き手としての私にとって自然な選択ではなかった……というわけで、探偵諸氏への対抗策としての思い付きいうことを除くと、ほとんど英語にした理由は、「事実」重視派(だということを私は於來さんの推理経過を見て自覚したのですが)の、作家としての矜恃です。(笑)
 「小説世界の事実」をそのまま提示したかったのです。何をどう手紙に書くかには主人公の性格や心情も反映されるわけで、翻訳=解釈を挟むと、それが読み取りにくくなりますから(だから日本語訳も対訳形式を選択して原文英語と併置しました)。
 あの英文中の単語は全てそのまま、主人公が日本語ネイティブとしての感性で選んだもの……として読んでいただけると幸いです(とは言え、それに耐え得る英語表現力が私にあるとは限らず、お気付きのことがあればぜひ御指摘ください)。

■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。

 当初、手紙形式ではなく日記形式を考えていた頃は、主人公のバックグラウンド(日本での暮らしぶりなど)に触れようかとも思っていました。
 最終的に、意気込みテンプレの回答にも書いた「物語構成を完全に変える大改稿」を経て、その部分はざっくり削ることになりましたが、設定としては生きています。
 ただ、どこにも全く明示していないので、それが主人公のスタンスに対する理解を妨げた面がないとは言えない……という気もしています(主人公の行動動機に疑問に持たれてしまったことは書き手として反省中です)。
 でも、手紙文を挟むあのスタイルで、主人公がだらだら自分語りをするのは、この主人公の性格的に「ないな。」と思ったので……。
(ちなみに作中の「焼き捨てて来た」に「詩的」という指摘をいただきましたが(駄洒落なので笑っていいですよ?)、最初「破り捨てて来た」だったのを、証拠隠滅を徹底することを考えれば「破り捨てる」のでは不十分だという認識の下、焼き捨てることにしました。詩的なロマンチストではなく合理主義者の発想だったのですが、もう少し別の表現もあったかも…と思っているところです)
 そもそも「ほとんど英語」という時点で正確には理解されないことを半ば狙って書いているので、もう少し何とかできたかもと思う一方、しょうがない気もしてはいるのですが……(精進したいとは思っています)。

 なお、作者としては、本作主人公の選択は前向きかつ真剣なものであるという理解の下に書きました……ということは、蛇足ながら記しておきたいと思います。
 私は基本的に「希望の物語」が好きなので……そして、選択の結果が上手くいくとしても、上手くいかないとしても、その結果を引き受ける覚悟をする……ということが私にとっての「希望」なのです。

■その作品の続編または長編化のご予定は?

 続編は難しいかなぁと思います。
 主人公とジーンの二年間を時系列で長編として書いたら(もちろん日本語で)それはそれでいい青春小説になるかもしれないという気もしつつ、それにはアメリカ事情を大調査しなければならないし、長編化したら結末の意外性も消えるので、たぶん色々と違う話になるだろうという気がして、この作品はこれでいいのかな、と思っています。
 削ってしまったサンフランシスコに来る前の話…なら、書いてもいいかもしれないけど……こう言うことを言って書いた試しがない、です。(苦笑)

■その作品で気に入っている箇所はどこですか?

 英語手紙文中に盛り込んだサンフランシスコ観光ガイド!
 作中、「サンフランシスコ」とは一言も書いておりませんが、その他の固有名詞からお分かり(いただきたいと思っていた)の通り、舞台はサンフランシスコです、もちろん。
 サンフランシスコは一度仕事で訪ねたことがあって、街中も空き時間で少し見て回ったのですが、本当にいい街でした。
 色々思い出があって、残念ながら入れられなかったオススメの場所もまだまだあるのですが……。
 サンフランシスコへの思い入れは、今は絵用アカウントになった旧アカウントで、かつて『ベイマックス』の感想を呟きながら零した記憶があります。推理のヒントにした人は、たぶん誰もいない……。(笑)

 そうそう。このサンフランシスコの描写については、くまごろうさんが「語る思い出がとても輝いていて、ああ…すべてひっくるめて光だ」とおっしゃってくださり、とても嬉しかったです。個人的な街への思い入れはもちろん、テーマ的にもそういう風に書きたかった(そういう風に書く必要がある)ところだったので……。

 一方、純粋に文章として好きなのは、最後の「僕はまだ夢見ているんだ」でしょうか。
 最後の一文は提出直前にも迷っていて、もう少し主題をはっきり暗示できるように、虹がレインボーフラッグと分かるように「はためく虹」を入れかったのですが、この「僕はまだ夢見ているんだ」のリズムをどうしても残したかったので、分かりやすさを犠牲にして、こことの繋がりの良い語句を選びました。
 文全体としてはもう少し何かいい表現があったのでは……という気もするものの、「僕はまだ夢見ているんだ」はお気に入りです(木菟さんにもお洒落と褒めて頂きましたし!)。
 そして、読み手は誰も気に留めないかもしれないけれども、「まだ」というところと「夢」というところには、ちゃんと意味がある……と自分の中では整理しております(日本語対訳版末尾の解説参照)。

■推理期間中、褒められた点は?

 見事な/美しい教科書英語だ、と!(笑)
 果たして褒められたのか呆れられたのか分かりませんが、私の英語力ではこれが限界です!
 あ、でも、塩中さんが推理していたように、トリックのために「歯ぎしりしながらひねり出し」たというわけではなく、私が英文を綴ると普通にこうなるという感じでしょうか。辞書さえあれば、英作文に対する苦手意識はあまりありません。得意でもないですが。(笑)
 もう少し、現地の俗語表現とかを調べて入れたかったような気もしますが、時間的に調査し切れず、また手紙文の書き言葉でもあり、読者は日本語ネイティブであろうという前提も踏まえて読み手に分かりやすい英語を……と。(苦笑)
 作中の書き手も日本語が母語の高校生(のつもりだった)なので、教科書英語でもいいだろうと判断しました。

 それから、「これ事実の積み重ねで人生描いてる!」……という於來さんのコメントも嬉しかったです。
 自分が事実重視の書き手だということを改めて認識しました。
 塩中さんにも、「ちょっと気を抜くと、心理描写抜きで延々と情景描写を続けそうな感じ」と指摘されましたし、冬木さんにも空の描写が多くて巧みと褒められ、それぞれなるほどと思いましたが、これも於來さんの指摘と根っこは共通で、私が心情描写を情景描写に託して書いているせいなのかな……と思いました(空模様には心を例えやすいがゆえに頻出描写なのかと・笑)。
 これまで必ずしも明確に意識してきたわけではないのですが、例えば、同じ曇り空を見ている場面でも、「空を見上げれば今にも雨が降り出しそう」と書くか、「雲は分厚いがまだ雨は降り出していない」と書くかで、主人公の内心なり、その場の空気なりが変わりますよね……と。

 なお、推理経過でこの作品の……ではなく、私の文章の特徴として挙げていただいたこと(会話文やコメディ感)も、基本的に全てお褒めの言葉と理解しております。
 意気込みで最近作として挙げた『くりすますのおと』を推理の参考を兼ねて楽しんでくださった方も少なくないようで、ありがとうございました!

 実は、自分の文章には個性がないとずっと思っていたのですが、存外そうでもないようで、とても勉強になりました。

■推理されてみて、いかがでしたか?

 意外と私は信頼されているのかしら……と。(苦笑)
 前回の6が、書き手としては不参加で探偵諸氏が特段印象を持っていなかったせいかもしれませんが、少なくとも推理期間の序盤は「ほとんど英語」をやらかしそうな奴として名前を挙げられることはなく、無関係な方にばかり矛先が向いていてたいへん申し訳なくも面白かったです……はい。
 前回の作品が比較的真面目な話だったので、その印象かな……と(いや、今回の作品も私史上一番真面目というくらい真面目に書いたのですが…)。
 まぁ、あまり英語ができそうにない……と見られていたのかもしれません(苦手意識はないものの決して得意ではないのでその認識自体に誤りはないです・笑)。一応、覆面作家企画が近付いてから英語使いは控えていましたので、その甲斐あったのかな、と。実は絵関係で英語ユーザー向けサイトを作ろうかと思っていたのですが、それもやめて(笑)、クリスマスカードを海外に送ろうとしていることさえ呟かないようにしたので……色々苦労していたのです、水面下で。(笑)

 でも、英語はともかく、文体はそのままいつもの私でした(教科書英語なのも、それがいつもの私の英語文体・笑)。
 タイトルからして私らしさ全開で、Dブロック作品のタイトルを見た瞬間、「私が付けそうなタイトルが一つしかない!」と思ったものですから、意気込みテンプレでわぁわぁ騒いでいたのはほぼその点に起因しております。(苦笑)
 非常に私らし過ぎるタイトルで、サイト掲載作の『Limit Over 〜チームの栄光は輝ける星の下で〜』とか、もうそっくり! せめて英語だけのタイトルにすればよかったと反省しましたが、日本語を付したのは、英語だけでは作品のイメージが湧かないのではないかという感覚がありまして……(何だかんだで表意文字が好き)。
 ただ、このタイトルのアヤキらしさについては、私の記憶する限りどの探偵様も触れてくださらなかったので、完全に無駄な心配だったようです。(笑)

 もしアヤキっぽさを隠すのに役立ったかもしれないことがあるとすれば、今回の作品は日本語部分が「僕」の一人称小説になっているのですが、実は現在のサイト掲載作に「僕」の一人称小説がない……ということでしょうか(同人誌のアンソロジー掲載作とブログに載せた1.5次小説(?)にはあったのですが)。
 一人称が「僕」の登場人物はよく書くのですが、形式としては三人称小説になることが多く、一人称小説だと何だかんだで「俺」が多いようです。
 公開停止中の『帝国旗 〜青空に輝く希望の光〜』は「僕」の一人称小説なので、意気込みテンプレのおまけで書いたとおり、『帝国旗』を読んだことのあるベテラン探偵は少し有利だった……はず(誰にも言及されませんでしたが・笑)。

 意気込みテンプレだって本当にヒント盛り盛りで、「正解発表後に体育館裏に集合したい」とか言ったのは、タイトルを見ただけで私らしいのが自作だけというブロックに放り込まれて「なんてこった! 渾身の覆面作品を出したのに即刻特定されるじゃないか! くぅ…このメンツでなければ!」という苦情(八つ当たり)を申し立てたかったのと、「ほとんど英語」という問題作を放り込んだ者として、「濡れ衣着せられた皆様には誠に申し訳ございません! 体育館裏で思う存分殴ってください!」という謙虚な気持ち(?)が滲み出たからです。(笑)

 得意ジャンルの「青春小説?」だって、あまりにもまんまな上に、ど真ん中な青春小説してるのは自作だけじゃないかって気がして、わざわざ「覆面5の意気込みテンプレへの回答でそう書いていた」、「広義の青春小説だ…」という言い訳を足さなきゃいけなくなったくらいで……ヒントだらけだったのですが……誰も気付いてくれなくて……。(笑)

 好きな作家と作品で小野不由美の『ゴーストハント』を挙げたのも、もしかしたらヒントになるかも…と思っていました(分かる人にしか分からない話ですが・苦笑)。

 それから、好みに合わない作品は無理に読まなくていい的なことも意気込みテンプレの回答で書いておりましたが、そこにも「私の作品はほとんど英語なので、英語が苦手なら日本語の部分だけ読むのでもいいんですよ…最悪即バックでもやむなしですよ…」という意味を込めていました。
 そして、「お前の作品だけなら正解発表後に読んでやるよ」と言う友人も、あれが私の作品と分かったら読む気なくすだろうなぁと思って、正解発表前に読んでほしいと推しまくってました!(^_^;)

 意気込みテンプレであんなにもバレバレだと言っておきながら、とんでもない探偵対策をしているとは何たる卑怯者かと言われそうですが、「ほとんど英語」という点を除けば、手掛かりはたくさんあったのではないでしょうか。

 何より、実は今回の物語構成は、覆面作家企画5参加作品の『シキ、若しくは渇いた刑場』に酷似していました(これまた誰にも言及されませんでしたが・笑)。
 非常に短い時間の出来事を描きつつ、主人公視点の回想を挟んで大きな話に仕立て上げ、物語の「結末」は読者に委ねる形……これに気付いた時、「あ、バレバレだ……。」と思ったのですが。(苦笑)
 色々な「可能性」を織り込んであるのも同じです……後書きでネタばらしするのも同じです……ね?

 あと、以前、ネジ子さんに同人誌作品の感想を頂いた際、「名前にこだわりがある人」と言われたことがあったので、今回もある意味それだと思い、それで当てられる可能性があるかも……と懸念していました。幸か不幸か、ネジ子探偵は時間切れでDブロックへはお越しにならなかったのですが♪

 とは言え、結局、消去法や探偵諸氏の執念で続々と特定され……たものの、推理期間終了間際にアヤキ=D02説が流布され、私をD07と特定していた於來探偵と冬木探偵がどどっとそちらに乗り換えられたので、最終的な正解者は、推理期間序盤に自信はないと言いながらあっさり私をD07に置かれた森崎緩探偵と、執念の消去法こと『篠崎さんじゃないし捺さんでもなければ盲管さんでもない、星埜さんも違うし水城さんでもなかったし土岐さんでもない、耀華さんでもなければ彪峰さんでもなくだもさんも一致せず、あまねさんも違うし天菜さんでもなかったからアヤキさんしかいないよね法』の推理を御披露くださった塩中吉里探偵でした!
 森崎探偵、塩中探偵、おめでとうございます&ありがとうございました!
 そして、於來探偵と冬木探偵も、本当に丁寧に物証を拾い上げてくださっていたので、ほとんど正解で良いんじゃないかと私は思っています……最後は、私の勝負運がちょっと強力だっただけ、です。(笑)

 しかし、ほとんど英語……という禁じ手を使ったにもかかわらず当てられてしまって、いやはや名探偵恐るべし……です。

 いずれにしても、英語に悲鳴を上げたり、大迷走したりしている探偵の皆様の様子を高みの見物していた作者としては本当に楽しかったですし、当ててくださった方も、外してくださった方も、本当にありがとうございました!
(あと、企画サイトでの推理期間終了後の投票結果などを見ていると、水面下推理だったのか、私が把握できなかった名探偵様もいらっしゃるようです……ありがとうございました!)

■正解以外に、あなたの名前があがった作品はありましたか?

D02 ずっと一緒でいてね(※注)
→ 冬木探偵と於來探偵の推理で。
 冬木探偵はオーブンがチンと鳴るのを根拠として挙げてくださいましたが、どこで鳴らしていたか、とんと見当がつかぬ……(しかし、オーブンはみんなチンと鳴るのではない…のか!?)。
 於來探偵からは「会話ノリ」「お料理好き加減」などの御指摘をいただきました。なるほどー。

D09 夏の虫
→ 紺山ゆたか探偵の推理で。とても私には書けませぬが、光栄でした!

 他にも、確定推理ではないものの、推理の途中で候補として挙げてくださっていたものが、『D01 セイシした闇の中で』『D04 人間スープはキスの味がした』、『D06 佳人薄明』、『D12 ゲーム世界に転生して神になったと思ったが、どうやら勘違いだったようです。』、『D10 ひかりのかみ』、『D08 R18-G』。
 私がダジャレ好きと言うか、言葉遊び好きは知れていたのか、特にD10の候補に挙げられることが多かったかと。
 「コメディの人」という認識もされていたようですが、「コメディ要素を入れつつもしっとり系」が最近の傾向です。
 いずれにしても、光栄過ぎる推理でした。
 何だかんだで、ほとんど誰もが天菜さん作品と信じて疑わなかった『D03 ね、あなたの笑顔も食べたいな』と、だもさんの『D11 多眼の種』以外は、私の作品である可能性を考慮されたってことで……当初の予想に反して上手く紛れ込めていたようで何よりでした。(笑)

■あなたの作品の作者だと推理された方はいましたか?

 耀華さんと水城翼さん。
 御迷惑をお掛けしました…。(^_^;)

 あと、途中経過でお名前が上がっていたのが、以下のお二方。
 あまねさん…ニンジャだから…と、覆面企画ベテラン勢ゆえ「ほとんど英語」をやらかしそうな人…というひどい濡れ衣を掛けられていたような気もします…申し訳ない。
 彪峰イツカさん…英語のできそうな人としてお名前が上がっていらっしゃいました。

■推理してみて、いかがでしたか?

 ……絶望しました……。orz
 ……いや、推理するのは楽しかったんです! 正解が発表されるまでは!(笑)
 直感推理であえて物証を漁らない作戦を取ったのですが、色々理由を考え出したところに限って大外しで……(ため息)……私、今回、一番正答率の低い探偵だったんじゃないかしら。
 少なくとも、Eブロックでの惨敗ぶりはトップだと思うのです。……ええ、何しろ全滅しましたから!(笑)
 簡単とか言われてたEブロックで……ううっ。
 これ、あみだくじに推理させた方がまだマシだったんじゃないかって……思って……ぐすんぐすん。
 ショックのあまり、1ブロック10作品で全外しする確率を大真面目に算定してしまいましたよ……たぶん、4割弱です。意外なことに、全て外してしまう可能性はそこそこあるようです(無作為選択ならね!)。
 個人的に知りたいのは、正答数の期待値。どなたか出してくれないかなーと思っています(結構面倒な計算になるので自分ではやらないと言うか、やれないので・笑)。
 そして、もし期待値が今回の私の正答数を上回るようなら、次回以降は直感探偵をやめてあみだくじ探偵になろうと思うのですよ……。(遠い目)

■あなたの推理はどのくらいの正解率でしたか?

 ……もう聞かないでください……と思いながら、一応、集計しました。
 A:02/10
 B:01/11 ※本当は2作品当てたのですが、推理記事中で作者様のお名前の表記を間違えるという重大ミスをやらかしたので、自主的に減点しました…orz
 C:04/10
 D:02/11(自作を除いた参考値)
 E:00/10
 F:04/11
 合計:13/63=0.20634...(約20%)
 ……BとC以外は時間切れが迫っていて、直感で雑な推理しかできなかったとは言え……外し過ぎでたいへん申し訳なく、恥ずかしい……です。orz

■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?

 思いの外伝わる、思いの外伝わらない……。
 問題作にもかかわらず真正面からの批判がなかったという意味では、思いの外伝わったと思っています。
 一方で、「ほとんど英語」と「どピンク忍者」が注目を集め過ぎて、肝心要の物語内容に言及していただけなかったことも少なくないと思われることは(ネタバレ配慮やTwitterの文字数制限のせいかもしれませんが)、書き手としてもう少しやりようがあったのかもしれないという気がするような、テーマ的にどうしようもなかったような……って感じでしょうか。(苦笑)
 あ、私としては、皆様の反応にはとても満足しております!

 そして、英語に苦手意識のある方は私が思っている以上に多いらしい……ということに気付きました(私自身は英語は得意とは言えないものの「ほとんど英語」が来たら張り切って解読しようとするタイプ・笑)!
 今やGoogle翻訳をはじめとする翻訳サービスも色々ありますし、iPhoneユーザーなら文字列選択して「辞書」を選べば単語の意味は簡単に調べられちゃいますし(iPhoneユーザーじゃなくても「○○とは」でググれば一発…)……文系も理系も英語はやるだろうし、難解な数学の数式よりはずっと取っ付きやすいと思ったのですが……。(苦笑)
 もちろん、読んでもらえない可能性自体は想定の範囲内だったので、スルーならスルーで全く構わなかったのですが!

 そもそも、あの英語部分は、手紙の冒頭でジーンが男性名だということ、手紙の末尾でそれがラブレター(告白の手紙)だということさえ分かれば、あとの英語は読み飛ばしても理解できる話……として書いておりました。
 解釈に自信が持てなくて感想が書けない……という方もおられましたが、どんな解釈も「全部正解で全部不正解」というのがこの作品の肝だったので……思うがままに書いて良かったんですよ?(笑)
 虹が象徴するものの意味に気付いて頂ければそんなに難解な話ではなかったと思うのですが、その辺の国内認知度も、まだ私が思っていたほどには高くないのかもしれません。

 ただ、於來さんが早々に概要紹介付きの感想を公開してくださったので、みんなそれをカンニングすれば謎はすぐに解けたと思うのです……が、皆さん自力で解読しようと頑張られたようで、私は皆様のその根性を見誤ったのではないかとも思っています。(苦笑)

 そうそう、個人的に一番のオドロキだったのは、塩中さんの「スーパー妄想タイム」です。(苦笑)
 私の理解では、あの「妄想」には一点、筋の通らない部分(※)があると思うのですが、最終的に塩中さんがその妄想を妄想として放棄したのか、塩中さんの最終的な作品解釈として今も維持されているのか、本作の作者としてではなく、単に塩中さんの面白感想の一読者として気になっています……って、こんなとこに書かないで塩中さんに聞けって話なんですが。(苦笑)
〔※塩中さんの妄想だと、男の子のジーンが主人公を女の子と思い込んでいたことになるのですが、その場合、主人公からの愛の告白の手紙でジーンが「混乱する」ってことはないはずで、アホなジーンは「女の子からラブレター貰っちゃったぁ、わぁい♪」ってなって終わるはず(手紙では一切性別には触れていないので)。すると、作中手紙文の「君は混乱するだろう」を前提に始まったはずの妄想なのに、ジーンのアホな勘違いを前提にすると混乱しなくなってしまうので、この点で矛盾が生じるのではないか……と。〕

 あと、個人的には、作風や文体、雰囲気といった物語の内容に関わる点に注目して推理していただけるとすごく嬉しいな……と思いました。いや、読んでいただけただけでも十分ありがたいし、嬉しいことなのですが、やはり、推理のために形式チェックとして読まれるよりも、作品を作品として楽しんでいただける方がより嬉しいよなぁ……と思いまして。
 そんなわけで、直感推理を柱とし、自分が感想を書く際には、物語の内容に触れ、自分がその物語でどう心を動かされたかを書くよう努めた……つもりだったのですが、結局、ぐだぐだ感と駆け足感しか残らなかったような気もしています……申し訳ない(物証を探さなかったせいで推理はひどい外しっぷりでしたし……中途半端な心意気が裏目に出た感じ・苦笑)。

 それから、読み手としては、同じ作品を読んでも人によって全然感想が違うんだなってことを思いました。ある人が熱く絶賛している作品も、他の人の感想を見るとさらっとした反応だったりして、それがその読み手のスタンスと思われる部分もある一方、別の作品では反応が逆転していたりして……。良い悪いではなくて、人によって「ツボ」のポイントが違うことを感じる感想はちらほら見かけました。
 作品の解釈自体、「え、ここをそう読むの!?」という衝撃を与えてくれる感想もありましたよね? ええ、私の読み方も色々な意味で飛ばしていたと思います、反省しています……。
 ただ、これはつまり、この世には絶対の名作も絶対の駄作もないということなのかもしれません。読後感は最悪だけれど、これは興味深い作品だ……ってものもありますし、「やばい!」を褒め言葉として使う例もありますし!(笑)
 そういうわけで、どうか皆様、僅かな読者の反応だけで落ち込まないで……と自分の至らぬ感想と推理を思い出しながら願っています。(本当に)
 でもほんと、今回の覆面作家企画も、興味深い作品にたくさん出会えました。
 駆け足感想したブロックとか、もっとゆっくり味わって読めば、見落としていた面白さを色々発見できるのではないかと思っていて、覆面作家の皆様の後書きテンプレを拝見しながら、ふらふらと再読の旅に出掛けたいと思います……。

■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。

A04 After Pandora -溺れゆく希望-
→優しさと厳しさがすごかった。覆面5の時にも、冬木さんの作品に後書きテンプレで言及した記憶があり…さすが冬木さんだ…と(推理外したけど)。
C07 世の光
→勢いがすごかった…ラストもすごかった…色々詰まってた…。
F02 名前のない色
→この作品を挙げないわけにはいかないと思うのです。私が書けなかったものが書かれている作品で、ブログに投下した感想記事中で匂わせたのは、自作とのテーマ的な繋がりのことでした。

 以上3作品は特に「衝撃作」だった感…すごかった(それしか言えない)…。
 以下、自分の好みなども踏まえつつ、切りがなくなりそうなんですけど……悩みに悩んで……。

B01 君は光
→その後について色々考えました…正解発表後の後日談とか後書きテンプレとか拝読して、ぅわぁってなりました…。orz
B03 あたしは太陽
→推理を大外ししたことは忘れない……とんこう。orz
B06 クビをキレ
→間違いなくフェチを感じた! こういういい意味で癖のある作品を書ける方はすごいな、と!
B11 祈跡満つ
→神の存在感とか…ラストの空気が好きで(手を付けた最初のブロックでの私好み度第一位)。
C03 きらきら星をさがして
→優しさと弱さの中の強さ…とても好みでした。
D09 夏の虫
→とうがねぶんぶん…忘れない。万が一作品タイトルを忘れても、とうがねぶんぶんで思い出せると思うの…。

 他にも…もう何作か挙げるかどうか大変迷うのですが…!
 何となく、最初の方に読んだ(気合いを入れて推理した…がほとんど外した)ブロックからの抽出が多くなっていて、後半に読んだブロックを再読したら確実に追加が出そう……と思いつつ、切りがないのでここで打ち止め……と思いつつ、一点だけ、読み手として個人的に気付いてしまったことを。
 実は、今回の私は、SF要素のある作品にトキメキを感じることが多かったのです。だから、ここにそのトキメキSF作品のタイトルを記録しておきます!(SFとファンタジーの境界に迷いつつ、他の箇所で挙げた作品は除いています)
A02 国境いの灯台守 〔この作品の私的トキメキポイントが甲殻類にあることだけは一言添えねばなるまい…〕
A08 HIKARI
C02 真夜中の乙女はラプラスの夢を見るか
C08 私のヒカリ
E07 暗夜航路 Eclipse route
F08 ねがはくは花のもとにて...
 しかし、今後、私は積極的にSFを読むべきなのかな!?←聞くな

■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。

E06 娑婆電光クロスロード
→組み合わせの妙! 本文の文体との兼ね合いでもインパクト大でした。
D03 ね、あなたの笑顔も食べたいな
→前問で挙げても良かったけど、「デスブロック」と呼ばれたDブロックの貴重な癒し作品であるにもかかわらず、作為を感じる暗黒配置ゆえに、要らぬ恐怖と闘いながら読み進めざるを得なかったとても素敵なタイトルなのでこちらで…。(苦笑)中身も、難関D山に挑んだ探偵たちには貴重な足掛かりで、個性があるって素敵…としみじみ。覆面作家企画ならではの様々な楽しみに改めて気付かせてくれた作品!
F06 イ●カに●った●年
→本文を読み始める前に考え込まずにはいられないタイトルで…やられた!

■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。

E08 電子レンジ、ひかる!
→コメディ的な意味で間違いなく「面白かった」のは、この作品! 涙出たもん…。

 そして、広義の「面白かった」は色々あって、3作品に絞れない……のです。
 前二つの問いへの回答で御容赦頂きたい……!
 強いて言うなら「全部」です、全部!

◆全作品への感想付けと全ブロックの推理を終えて、今ここで、特に謝っておきたい作家様。

 ちょっとオリジナルの質問を追加しておきます。(苦笑)

 ネジ子様。宣言どおり、私は、貴方様に対する認識を改めなくてはいけないのですが、西禄屋斗さんと入れ違っただけで、ほら、比較的柔らかい文体でコメディの書ける方で……という基本的な認識はそう大きく間違ってはいなかったの思うのですが……うぅぅ……当てたかったのに……すみません。orz
 塩中吉里様。Eブロックで全滅したのは、無謀にも貴方様に戦いを挑んだ不敬ゆえと承知しております……大変失礼をいたしました。まずは、弟子にしていただくことを目標にしたいと思います……。orz
 曽野十瓜様。張り切って当てに行ったのに、自信満々宣言したのに、思いっきり外しました……恥ずかしくて死にそうになりました……。orz

 他にも謝りたい方、謝るべき方は大勢いらっしゃいますが(既にTwitterで謝らせていただいた方もおります)、とりあえず、以上のお三方に対して謝らせてください……。

 そして最後に……覆面主催者様。せっかく希望どおりに「推理したい方」と別ブロックにしていただいたのに、初動が遅くてスタートダッシュの盛り上げ役を果たせず、申し訳なかったです。推理するのもされるのも、とても楽しかったです(結果は惨敗でしたが)。ありがとうございました!

  最後の最後に……ここまでお読みくださった貴方様、呆れるほど長い後書きで申し訳ございません! ちょっとカウントしてみたところ、この後書きは、400字詰原稿用紙に換算すると50枚分……を超えているようです。ちょっと自分でも信じられませんが、苦情はこの下のメールフォーム等で随時受け付けております。ごめんなさい&ありがとうございました!

お疲れ様でした!
●○ この後書きの感想を送って、アヤキを励ましても良いのよ? ○●
 

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