Haunted Halloween
〜ハロウィンの夜にはお化けがいっぱい〜
執筆後記
ここまでお読み頂きありがとうございます。
サイト第一作が何とか完成して、安心すると同時に不安にもなっています。これが記念すべき第一作でいいのだろうか、と。でも、書いている最中はとても楽しかったです。改めて、物語を書くのはいいなあと実感できました。
このお話、実を言うと「数年前に書いたものの、ずっと眠っていた作品」の焼き直しです。プロットを一から建て直したものの、結局はほとんど変わりませんでした。
このお話、私の中ではかなり「異色」の作品です。これが当サイトのスタンダードではないということだけははっきり明言しておかなくてはなりません。特に後半は前半ともやや雰囲気が変わり、魔女の魔法に掛かっていたような気もします。
そもそもこのお話は、ハロウィンや魔女に関する民間伝承等からヒントを得、それらをそのまま埋め込んだ小ネタ集なのです。もちろん、私が勝手に書き換えている部分も多いのですし、無関係なものを引っ張り出してきてもいるので正しい民俗学を学んでいる方からすれば突っ込みどころ満載でしょうが……。
連想ゲームのように色々な要素を詰め込んだため、私自身、どれが民間伝承に基づくのか分からなくなっているものも中にはあります。ドロシーの呪文は資料を当たったような、語感で作り上げたような……。
少しばかり小細工を明かすと、ジャックが飲んでいたアップルブランデーは「アップルジャック」とも呼ばれ、ジャックの名前と関連付けた小道具です。作者の自己満足程度の小細工ですが、気付かれた方はいらっしゃるでしょうか。
まだ回収されていない伏線もたぶん永久に明かされないであろう小細工もありますが、何か見つけたときは各自ほくそ笑みながら楽しんでください。
物語は謎のまま終わっていますが、回収されていない伏線はいずれ白日の下に晒されることと思います。そうできたらいいな、と。
2005年11月2日